不動産売却時のトラブル事例とは?失敗しないための注意点も紹介
不動産を売却する際、想定外のトラブルに頭を抱える方が多くいらっしゃいます。価格や引き渡し、契約内容など、取引は複雑でさまざまな注意点が存在します。本記事では、不動産売却時に起こりやすいトラブル事例を実際のケースを交えて分かりやすく解説し、未然に防ぐためのポイントを丁寧にご紹介します。不安をなくし、安心して取引を進めるための第一歩として、ぜひご一読ください。
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売却前の準備不足によるトラブルとは
売却前に準備を怠ると、さまざまなトラブルが発生しやすくなります。
| トラブルの項目 | 具体的な内容 | 対策 |
|---|---|---|
| 相場把握の甘さ | 相場より高すぎる価格設定で売れず焦る | 公的情報や相場サイト、現実的な相場をしっかり調べる |
| 新居購入の先行 | 売却が遅れ、新居と売却のスケジュールがずれる | 売却時期と新居購入のタイミングを慎重に調整する |
| 共有名義・ローン残債の未整理 | 共有名義や抵当権の未解消が売却手続きの妨げに | 必要書類・登記の整理を事前に進める |
まず、相場の把握が甘いと、ウェブ上の情報や印象だけで「この価格で売れるはず」と考えてしまい、実際には価格が合わず契約に至らないケースがあります。たとえばポータルサイトや過去事例だけを参考にした結果、相場と乖離して売れ残り、焦るという失敗は珍しくありません。国や自治体の土地総合情報システムや公的な不動産情報を併用して、正確な価格をつかむことが大切です。
また、新居の購入を先行させてしまうと、売却が想定より長引いたときに二重ローンや資金繰りの問題が起きやすくなります。売却と購入のスケジュールは必ず余裕を持って調整し、資金計画も冷静に立てるようにしましょう。
さらに、共有名義物件やローン残債がある場合、これらが整理されていないと抵当権抹消や登記手続きで手続きが停滞します。必要な書類やチェックリストを作成し、登記済証や印鑑証明などの準備を事前に進めておくと、手続きがスムーズに進み、トラブルを避けやすくなります。

内覧時に発生しやすいトラブルとは
内覧は売却活動のなかでも大切な場面ですが、それだけに気をつけたいトラブルがいくつかあります。具体的な事例をもとに、どのようなリスクがあるかをわかりやすくご紹介します。
| トラブル内容 | 概要 | 対策の方向性 |
|---|---|---|
| 設備の口約束によるトラブル | 「エアコンはそのまま」「カーテンも置いておきます」など、口頭での約束が後に法的義務とみなされる可能性があります。 | 設備の取り扱いについては、「契約書や覚書に明記する」など書面で確実にしておくことが重要です。 |
| 値下げ交渉による混乱 | 内覧中に買主からの値下げ要望を即答してしまい、後で取り消しになりトラブルになるケースがあります。 | 値下げはその場で判断せず、「不動産会社を通じて調整する」など事前に対応ルールを決めておくと安心です。 |
| 設備の故障・紛失・破損リスク | 内覧中に物件内の設備が壊れたり、貴重品の紛失・盗難が発生したりするおそれがあります。 | 立ち会いのもと内覧を行う、貴重品の管理を徹底するなどの具体的な注意が求められます。 |
まず、内覧時に設備について口頭で取り決めをすると、後で「言った・言わない」の争いに発展する恐れがあります。例えば、「エアコンやカーテンを残す」といった内容は、契約書に含まれていないのであれば売主の責任になることもあるため、必ず書面で確認しましょう。これにより、あとから約束を巡る誤解や紛争を防ぐことができます(書面確認の重要性)</p>
つぎに、内覧の場では買主から値下げの申し出があることもあります。しかしその場で承諾してしまうと、後に「やっぱり止めたい」といった混乱に至ることがあります。こうした状況を避けるには、内覧時に値下げを判断せず、不動産会社を通して調整するルールを事前に決めておくことが有効です(値下げ交渉のコントロール)</p>
最後に、設備の破損や紛失・盗難のリスクにも注意が必要です。買主や関係者が物件を見ている間に、誤って設備が壊れてしまったり、貴重品が紛失してしまったりする可能性があります。これを防ぐためには、売主や担当者が必ず立ち会い、貴重品の管理について明確にルールを設けておくことが大切です(安全管理の徹底)</p>

契約直前・契約後に起こりやすいトラブルとは
不動産売却において、契約締結の直前や契約が成立した後に起こるトラブルには、予期せぬ時間のロスや金銭的なトラブル、心理的不安が伴いやすい点が特徴です。以下のような事例が代表的です。
| トラブルの種類 | 内容 | 対応上の注意点 |
|---|---|---|
| 買主のローン審査が通らない | 事前審査では問題なくても本審査で否認され、契約が白紙解除に至るケースがあります | ローン特約の有無を契約書で確認し、事前審査結果と本審査の状況を把握しておきます |
| 手付金の扱いに関する誤解 | 手付金の返還や放棄について、売主と買主で理解にずれがあり、契約解除時に揉めることがあります | 手付金の種類(証約手付・解約手付・違約手付)とそれに伴う権利・義務を契約前に明確に把握してください |
| 契約解除条件や特約の不明確さ | 解除条件や特約の定めが曖昧だと、万一の際に争いに発展しやすくなります | 契約書に記載される解除条件や特約をよく確認し、不明な点は専門家や担当者へ確認を取りましょう |
まず、買主の住宅ローンが思わぬ理由で通らず、契約が白紙に戻るトラブルがあります。これは、ローン特約を設けていない場合、売主は時間や他の買主を断っていた場合に大きな損失になります。ローン特約があると、買主が審査通過しなかった場合でも契約解除ができ、手付金は原則全額返還されます。ただし、融資額が減額された場合には特約が適用されない可能性もあるので、契約書への記載内容をしっかり確認してください。
次に、手付金に関する認識の食い違いもトラブルの原因になります。手付金には主に「証約手付」「解約手付」「違約手付」の三つの意味があります。「解約手付」であれば、買主は手付金を放棄することで契約解除でき、売主は倍返し義務を負います。契約前にどのタイプかを確認し、双方の認識を合わせておくことが重要です。
さらに、契約解除条件や特約内容が曖昧なまま進めてしまうと、解除の際に「いつまでなら解除可能か」「どのような条件で解除できるか」など争いが生じやすくなります。契約書には解除期限や条件が明記されているか、ローン特約の種類(解除条件型/解除権留保型)なども含め、内容を丁寧に確認しましょう。
こうしたトラブルを回避するためには、契約前に以下の点を意識されると安心です。
- 買主のローンの事前審査状況を把握する
- ローン特約の有無や種類を契約書で明示的に確認する
- 手付金の種類とその効果(放棄・倍返し・没収など)を理解する
- 契約解除や特約の条件が契約書に明確に記載されているかを確認する
契約直前・直後のトラブルは、事前の確認と理解が鍵となります。適切な知識をもとに、安心して売却を進めていただければと願っております。

引き渡し後に判明する隠れた瑕疵によるトラブルとは
不動産の引き渡し後に、買主から雨漏りやシロアリ被害、給排水管の劣化など、引き渡し時には明らかでなかった欠陥が発覚することがあります。これらは「隠れた瑕疵」と呼ばれ、売主に契約不適合責任や瑕疵担保責任を問われる可能性があるため、十分な注意が必要です。なお、法律的には、瑕疵とは契約内容に適合しない状態を指し、特に新民法に基づく契約不適合責任では、売主は契約に違反する欠陥について責任を負うことになります。
こうしたリスクに対する対策として、「既存住宅売買瑕疵保険」の活用が有効です。この保険は、構造耐力上主要部分や雨水の侵入を防ぐ部分に関して、引き渡し後に発見された欠陥について最大1,000万円までの修補費用を補償し、しかも住宅の事前インスペクションが条件となっています。こうした制度を利用することで、売主としても買主に対して安心感を提供でき、トラブルを未然に防ぎやすくなります。
| 項目 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 隠れた瑕疵(例:雨漏り・シロアリ) | 引き渡し後に発覚しやすい欠陥 | 修理費用や賠償リスクが発生 |
| 契約不適合責任 | 新民法に基づく売主の責任 | 契約内容と実物の不一致に対応 |
| 既存住宅売買瑕疵保険 | インスペクション付きの保険 | 最大1,000万円まで補償される安心制度 |
このように、引き渡し後に隠れた瑕疵が見つかった場合のトラブルを防ぐためには、まずは物件の状態をきちんと検査し、買主に正確に伝えることが基本となります。また、保険や保証を活用することで、万一の際の金銭的な負担を軽減する姿勢を示すことが、売主としての信頼感を高める重要なポイントです。
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まとめ
不動産の売却には、事前の準備や情報共有の不足、内覧中の管理不足、契約前後の手続きの誤解、そして引き渡し後の瑕疵発覚など、さまざまなトラブルが発生しがちです。これらは事前に的確な知識と対策を講じることで、十分に防ぐことができます。売却を考える際は、安心した取引のために、ひとつひとつの過程で必要な確認と心構えを持つことが大切です。不明点があれば、まずはお気軽にご相談いただき、安心して取引を進めてください。
稲葉 圭生介
イナバ ケイスケ
キャリア8年
保有資格
- 宅地建物取引士
- 損害保険募集人
得意エリア 藤岡市、上里町、神川町
出身地 京都府宮津市
趣 味 サッカー鑑賞・寝ること
長 所 前職が金融機関だった知識を活かし、安心していただけるご提案をいたします。
